
見て美しい(色)、聞いて楽しい(泡)、飲んで美味しい(味わい)シャンパーニュは、お祝いのサーベラージュ、船の進水式など、“飲む”という目的以外にも“象徴”としての役割をもって様々な場面に登場し、お酒という枠を超えて独特の文化を築いています。
シャンパーニュとは、フランスのシャンパーニュ地方で造られるスパークリングワインのことです。スパークリングワインは発泡性ワインの総称。フランスのシャンパーニュ地方以外で造られるスパークリングワインや、他国のスパークリングワインはシャンパーニュではありません。
シャンパーニュは、エチケットに必ず『Champagne』と表記することが義務づけられています。『Champagne』という文字を見つけたら、それこそがシャンパーニュ。
シャンパーニュ地方はパリの北東130キロに位置。ランスとエペルネという都市を抱え、ランスには歴代フランス国王の戴冠式の場所ともなった、世界遺産の美しい大聖堂があります。
北緯50度、年間平均気温10℃という冷涼な地域で、右に続く大陸からは、冷たい風が吹き降ろし、左の大西洋からは湿った温かい空気が入り込んできます。昔はドーバー海峡から続く海底が隆起して現れた土壌は、海の古代生物も堆積する真っ白な石灰質土壌。黒板に字が書けるようなまさに“チョーク”の土壌です。
こうした特異な気候風土から生み出される繊細で複雑な味わいのシャンパーニュは、他のスパークリングワインと比べても、世界的に高い評価を得ています。
「シャンパン」「シャンペン」「シャンパーニュ」と、いろいろな呼び方がされていますが、どれも間違いではありません。『Champagne』というフランス語のつづりをどう読むかの違いです。最も正式なのは、やはり「シャンパーニュ」。日本ではワインを「シャンパン」と呼び、地方を「シャンパーニュ」と呼ぶことが多いようです。
例えば、「シャンパーニュ地方のシャンパン・・・」という具合に。
シャンパーニュ以外のスパークリングワインは次のように呼ばれます。
フランスでは・・・「ヴァン・ムスー」「クレマン」
スペインでは・・・「エスプモーソ」「カヴァ」
イタリアでは・・・「スプマンテ」
シャンパーニュはいろいろな歴史の中で、特別な日を祝うお酒として大切にされてきました。今では重要なことを成し遂げたときやお祝の席ではシャンパーニュでの乾杯がすっかり定着しています。F1の表彰台、優勝チームの祝賀会、映画祭や賞の授賞式、楽しい、晴れやかな舞台に、シャンパーニュほど似合うお酒はありません。
でも・・・「シャンパーニュで乾杯」と言いつつも、実はスパークリングワインが使われていることも間々あり、非常に残念。
シャンパーニュの年間生産量は約3億2000万本。
シャンパーニュの需要は世界で伸び続けています。
日本だけを見ても、2007年の輸入量は約920万本、2003年は約500万本でしたからこの4年間で倍近く増えたことになります。
これまでシャンパーニュがあまり浸透していなかった中国でも輸入が急激に伸び、また宗教的にお酒を飲まないドバイでも高級リゾートホテルの滞在者用に輸入が増加しているそうです。
世界に輸出されるシャンパーニュの数は、全生産量の約5割にも及び、こうした需要はますます高まっていくはず、シャンパーニュ地方でブドウの不足が問題になるのも無理のないことです。